5月月例会「がんと就労の両立支援推進を多元的に構造から考える」
近藤が社会保障の観点から見たがん患者の支援についてお伝えします。
近年、少子高齢化による労働力不足と高年齢労働者の増加を背景に、治療と就業の両立支援の機運が高まっています。今年2月には厚生労働省より「事業 場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が公表されました。働く意欲と能力のある有病労働者の支援において、産業保健スタッフが果たす 役割は非常に大きいと考えられますが、真に効果ある支援のためには、働く人を中心として、産業保健スタッフ・会社人事担当者や上司・主治医など関係者の理 解と連携が不可欠です。
今回は特に「はたらく人がある日突然、がんと 診断されたとき」、そして「治療を終え、あるいは継続しながら職場に復帰するとき」、その方をどのように私 たちは支えることができるかを念頭に、「がんと就労の両立推進を構造的に考える」ことを目的とします。冒頭、この分野に関する有識者(疫学専門家・主治 医・産業医・企業組織論専門家・サバイバー・社会保険労務士など)より、各々の立場からの現状分析や提言をお話しいただきます。そして後半のディスカッ ションでは、皆さまの職場や立場でのご経験やご提案など自由なご意見をいただきながら、各有識者との討論を踏まえて、私たちが明日からどのような方向性と 方法論を抱きながら活動していくのがよいのか、目標と希望を見出したいと思います。
産業医、保健師などの産業保健職にとどまらず、人事や経営層の方々や健保組合の方々、さらにがん臨床現場に携わる医療者もふくめ、皆さま奮ってのご参加を心よりお待ちしております。
■日 時:2016年5月12日(木)午後6時30分〜8時30分
■テーマ:「がんと就労の両立支援推進を多元的に構造から考える
・・組織論、ダイバーシティ、社会保障の観点から」(第229回)
■会 場:保健同人社本社7階会議室(半蔵門駅番町方面出口すぐ)
http://www.hokendohjin.co.jp/corporate/tacilities
■対 象:産業保健に携わるあらゆる職種や学生の方々
■参加費:非会員は2000円(当日会場にて。さんぽ会会員・学生は無料)
■申込み:事前の申込みは不要です。当日、会場に直接お越しください。
■プログラム
18:30- イントロダクション/各有識者からの現状分析と提言
-19:35 1.疫学研究者の立場から
(遠藤源樹先生・東京女子医科大学公衆衛生学)
2.がん臨床医の立場から
(齊藤光江先生・順天堂大学乳腺・内分泌外科)
3.がんサバイバー/企業人事の立場から
(永江耕治先生・エーピーコミュニケーションズ執行役員)
4.企業組織論の観点から (露木恵美子先生・中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール))
5.社会保障の観点から
(近藤明美先生・近藤社会保険労務士事務所)
6.産業医の立場から(コーディネータ・武藤剛)
19:35- ティーブレイク
19:50- ディスカッション(総合討論)
20:30- まとめ
■コーディネーター
田中格子(HOYAグループOSH推進室・保健師)
武藤 剛 (順天堂大学医学部衛生学講座・産業医)